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現役研究職が教える!技術職とは~研究開発と生産技術の違い~

本記事は、大手化学メーカーで働く二人が実際に体感していることを本人たちがそのまま記事にしています。就職活動でどのような職種に就くか検討している方、転職を機に職種を変更してみたい方など是非参考にしてみて下さい。

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では技術職の仕事内容について説明していくね

技術職

まずはざっくり技術職とはどのようなものかについて説明していきます。世の中一般的には大きく研究職という括りで話されることが多いですが、実際は多種多様な業務内容の違いがあります。新しい製品を開発する研究開発課、生産効率を上げたり製造ラインを考える生産技術課、品質を管理する品質保証課、営業先に同行し説明補助をする技術営業、安全を担保する安全環境課、生産ラインを管理する製造課等様々な部門に分かれます。新卒1年目の就職となると、十中八九研究開発か生産技術職になると思います。(一部技術営業や技術サービスといった部門に配属される方もいるようです)

 

技術職のことはわかりました!じゃあ研究開発と生産技術の違いって何ですか?

研究開発職と生産技術職の違いは主に4つあるよ!

研究開発職と生産技術職の違い

職種

技術系で就職活動をしている方々はこの二種類の職についての違いをしっかり理解している方はどれ程いらっしゃるでしょうか。正直私も就職活動をしている時点ではざっくりとしか理解できていなかったように感じます。その当時はどこかのまとめサイトなどから情報を得るしかありませんでした。今回は私が就職してからの約3年半で幸いにも両方の職種を経験することができましたので、その違いについて説明していきます。

研究開発職は新製品の開発を行います。どのような企業かによって「新製品」というものは違ってきます。例えば家電メーカーや食品メーカーであれば、皆さんの手元に届くような商品ですが化学メーカーや部品メーカー等のB to B企業であれば原材料や機械の中身のようなものになります。いずれも世の中に出ていない商品を開発することには変わりありません。今までにない新製品を直接お客様に届けることができたり、世の中にある製品の中身には自分の作ったものがいっぱい含まれているといった達成感を感じることができます。

生産技術職は製造ラインの確立及び効率化を行います。またその中でも大きく機械系と化学工学系に分別されます。会社によっては生産技術系という名前を付けていても完全に機械系であることもあるので注意して下さい。※アサヒビールはそのようです。 どちらにしても現在ある製品の生産効率をあげることや、生産上の課題を解決することやより安全に生産すること、短時間で生産できるようにすることなどなかなか学校では習わないようなことが多いです。また、生産効率を数パーセント改善するだけで年間数千万円変わってくるような大規模製品に関わることができるとモチベーションは高くなりますね。このように大きな金額を動かせたり、会社の利益に直接かかわることができるという責任を持って仕事を取り組むことができます。

研究開発段階から製造段階へのスケールアップという面では各会社によってどちらの課が担当するか分かれるようですが、基本的にパイロットスケールまでは研究開発者が担当することが多いようです。また、このような技術職に就いたからといって外部とのコミュニケーションの必要がなくなるわけではありません。研究開発職であれば原材料メーカーと、生産技術職であれば機械メーカーや検査装置メーカーとよく打ち合わせを行います。新しい製品ができれば技術営業としてお客様の元に行きます。想像するような研究室にこもって研究だけするということはないので注意して下さい。

 

キャリアアップ、昇進

私は就職活動する際にこの項目についてもよく情報収集するようにしておりました。その時に得れた情報というのは、研究開発はその担当商品という狭い範囲に絞られるので昇進しにくく、生産技術職については多岐にわたるため昇進しやすいということでした。しかし、実際に化学メーカーに就職してみるとそのようなことは全くありませんでした。研究開発上がりの部長もたくさんいますし、生産技術職だからと言って昇進しやすいということもありません。なんなら私も生産技術職から研究開発職に異動と、特に大きな垣根はありませんでした。そもそも、昇進してマネジメント職になるとそのような技術面だけでなく先の見通しや、お金や人の管理、お客様との交渉等全く違う能力が必要になってくるのであまり元の職種というものは関係ないように思います。

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転職

将来の転職活動を視野に入れた場合、どちらの職種の方がよいのかについても気になるところだと思います。こちらについても実際に職場の先輩を見ながら気づいた部分についてお伝えしていきます。まず、それなりに能力がある方については正直どちらでも変わらないと思います。というのも、能動的な転職というよりはヘッドハンティング的な要素で外部から引き抜きの打診がくるためです。特に外資系の会社からの引き抜きだと、現給料の+何10%乗せるなどの具体的な提案があるそうです。それ以外の方について、社会人5年目程度までは第二新卒として扱われるためこちらについてもそれほど大きくは変わらないでしょう。それ以降の話となるとどちらかというと生産技術職のほうがつぶしがきくかもしれません。研究開発職についてはかなり狭い分野である一方で生産技術に関しては方法論であることが多くすべての製造業で必要とされているためです。是非参考にしてみて下さい。

 

給料

給料については同じ会社であればそれぞれの職種の差で変わることはないでしょう。ただし、基本給以外に特許による報酬が設定されている会社が多いです。あたりの特許を出せた場合は数百万から数千万といった額が入ってくる可能性があります。この特許報酬が入りやすいのは研究開発職です。生産技術職では全く特許を書かないのかと言われればそうではないですがかなり少なくなります。その理由としては、生産効率改善や製造来を作る生産技術職というのは、その企業のノウハウであるため特許として外に出したくない為です。(隠れてマネされても気づけないので特許として公開したくない)ですので、自分の研究開発の能力・配属される部署に自信があるのであれば研究開発職を選ぶとよいでしょう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は普段知ることのできない技術職の中でも研究開発職と生産技術職の違いについてまとめてみました。その他サイトとは違い、実際に4年間働いて感じたことを書いていますので、現場の声を直接伝えることができているかと思います。是非参考にしてみて下さい!また、ネットで色々な情報を入手することは大事ですが、何より実際に働く人に話を聞くことが一番大事です。インターンシップ等は最初は緊張しますが間違いなく行っておいたほうが良いでしょう。

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